これ、私の感想です。

内容なんて有って無いようなもんです。

響-HIBIKI-

最後にネタバレあるのでご注意。

 

さて、映画の「響-HIBIKI-」の感想。

 

サブタイ?を取って簡潔に、響。

観る前は何で?と思ったけど、もし監督?ライター?が付けたら(こういうタイトルって誰が考えるのかな?)なるほど納得なタイトル。

 

映画版は、漫画と違って「この小説のここがすごい!」って描写がほぼゼロ。

編集がスゲー!って褒めてる以外は全くない。

褒めるのは大体が響の才能に対して。

だからつまり、この映画は小説家の話じゃなくて「響」の話だった。

響き合う話だった。

 

観終わって、やっぱり面白かった部分もあれば、

あの描写外したのか、とかあれ見せないでその話盛り上がらなくない?とか色々ある。

正直言えば、漫画を全部読む前に(2巻くらいの時点で)観たかったな。

その時自分がどういう感想を持ったのかがとても気になる、不思議な後味だった。

(話の大筋はほぼ漫画に沿ってるから、余計に

「これで分かるのか?みんなついてこれてるのか?」

と不安に感じてしまった部分は大いにある)

 

どうでもいい話を挟むが、自分が観た実写化の中ではるろうに剣心バリによかった。

とてもとても良かった。

もし2作目があればそっちも観たいが、爆死だ何だ騒がれていて厳しそう。

でも響だったら出すよ。

響だからね。

 

で、だ。

 

映画ラストの落ちが意味わからん!オチがねぇ!という感想がある。

分かる。

あればっかりはご両親を登場させないと意味わからんよ。

時間の都合でまとめきれない。

こればっかりは本当に残念だった。

 

けど、この映画の、漫画としては6巻の頭くらいなんだけど、オチはね、

 

響の

「私は死なないよ、まだ傑作を書いてないから」

ってセリフなんだよ。

 

若干15歳にして史上初の芥川、直木W受賞。

向こうが悪いとはいえ、蹴っ飛ばした有名芥川作家から「傑作です」って言葉が出て

暴力沙汰の多さから当初出版されない予定だったのに、初刷り100万部。

 

そこまでやっても、響の中では傑作なんかじゃない。

そんなものを書いた覚えはないって言ってるんだ。

ここで「響-HIBIKI-」は終了してるの。

 

あとは蛇足…とは言わないけど、まぁ素直な響が見れてヨカッタネぐらいにしといて。

 

 

最後にタカヤくん、君、唐突に指折ってくる相手に対して慣れ合うの早すぎない?

実はドMだったのか?

響~小説家になる方法~ ①

前々から気になってたけど、本屋の小冊子で見て改めて気になったので

ちょっとAmazonで評判を調べてみたら…低評価の連発。

そんなに酷評する?ってレベルで書いてあったのでちょっと羅列。

 

・響がすぐ暴力を振るうのに、なんでかそれが称賛されてて意味不明。

・響に危害を加えられた側が「天才」だからって理由で許してるのが意味不明。

・響が書く小説がどれくらいすごいのかの説明がほとんど無い。

 あっても稚拙すぎて全く伝わってこない。

・響がただただ無双してるだけ。これもう作者の考えた天才(笑)だろ。

・小説に対するリスペクトが無さすぎる。

・本が好きなのに本棚を倒したりぶん投げたりするのは何でなんだ?

・ハウツー本かと思ったらタイトル詐欺だった。

等々…本当にマンガ大賞に選ばれたのか?という評価ばかりでビビった。

 

まぁとりあえず1巻だけ買って様子見してみる。

 

うーん。

 

低評価の言ってる事、分かります。

でもこれ、面白いわ。

 

・暴力を振るう理由は響が言ってる通り、ケンカを売られたからやられる前にやる。

本当にただそれだけ。

小さい子供…というレベルに収まらない、正直ガイジレベルだけど。

ただし常識が無いんじゃなくて「響なりの価値観」に従って行動してる。

だからこそ周りと認識がズレまくってヤバイやつになってるんだけども。

 

・小説に対するリスペクトっていうか、書き手に対するリスペクトは確実にある。

それが小説家だろうが素人だろうが関係ない。

自分の書きたいものを書いている人に対しては「好き」って気持ちをぶつけるし、

そうでない人には「つまらない」って価値観をぶん投げる。

ただ本に対しては多分敬意とかは無い。

響にとって大事なのは、本じゃなくて内容だから。

 

・響の書く小説の天才性だけど、もう書いてある以上のことは俺は想像出来ないし、

のだめカンタービレを読んでた時も感じたのは、

作中でスゲー人がスゲーいい感じに褒めてると「なるほどな」ってなるんだよね。

でもそれって(例えクラシックに馴染みがないとしても)音楽っていう、

小説以上に意識しなくても身近にある事だからだと思う。

 

有能な編集や小説家、芥川作家に

「魂が震えた」「価値観を変えられた」「傑作」

って言われたら、あぁそうなんだ。ってならないのは、

それだけ小説、しかも純文学が世間に馴染んでないからじゃないかな?

これは作者の技量次第だし、やっぱり難しい題材扱ってるなぁと感じる部分。

俺も感性鋭くないし、良い物は良いくらいにしかわからないけど、

「魂が震える」って表現はやっぱり半端じゃないんだろうなって感じるよ。

 

ちなみに作中ではもっと具体的に、体験談を交えて言ってるので安心してほしい。

 

いやまぁそもそも天才的な小説家ってなんだよって話が書きたいと思うし、

じゃあそうじゃない小説家ってなんで小説書いてんのって話をしてるし、聞きたくなる。

小説家って何なの?職業として成り立ってんの?

って疑問も当然出てくるし、それの作者が考える答えも作者なりに出してる。

想像を膨らませないと分からない部分だと思うけど、漫画も小説もなんでも、

みんなそうじゃね?

 

あとこれだけは言える。

小説家になる方法ってサブタイ(?)、これ間違ってない。

響…は分らんけど、小説家も素人も編集も、みんなそれぞれの答え出してる。

俺は小説家じゃないから答えなんて分からないし、小説だけで食ってける人が小説家なら…ってだけの話。

その辺は読んでそれぞれの答え出してください。

 

あとあれ、響にかかわった人はほぼ全員人生観が変わってるのも好き。

俺はそれが「響」の天才性であり、素直で良い子に見えるとこだと思うよ。

 

次は映画の話を書きたい。